ACW2 News
働く女性の教育ワークショップ@京都:報告
働く女性の教育ワークショップ@京都 10月6日.7日.8日
場所:ウィングス京都
04年9月のデトロイトから10数回積み上げてきた教育ワークショップを、この秋は京都で行った。参加登録53名、実際の参加者46名で盛況に終わった。
均等待遇アクション21京都では、助成金の獲得や場所の設定、カラー刷りのちらし1万枚の作成・配布、様々な集会での宣伝、名簿の整理、ワークショップ及び交流会の準備など数ヶ月をかけて抜かりなく企画を進めてきた。
<プログラム>
A 10月6日 13:30〜18:30
映画上映『ママは負けない』1時間26分 フランチェスカ・コメンチー ニ監督 イタリア 2004年
WS:どうするパワハラ
B 10月7日 9:15〜12:45
WS:夢ではない均等社会
C 10月7日 13:45〜17:00
WS:1時間でできるカンタン職務評価
D 10月8日 9:15〜12:15
WS:女性がのびのびと働いて生きる
E 10月8日 13:15〜16:15
WS:職場マップを持って団体交渉に!
以上、長時間にわたって5つのワークショップを行った。WSは盛りだくさんで消化不良気味だったが、いずれも意義深い内容である。地元京都からは新しいメンバーが多数参加し、今後の運動に期待が持てる。2日目の夜、交流を兼ねて反省会を行った。
===========以下、参加者の感想や今後に向けての意見
労働教育ネットワークショップ反省会及び教育ネットの今後について
10月7日 17:30〜19:00
<議 題>
1.2日間の振り返り
2.教育ワークのテキスト作成について
3.今後の全国ワークショップの日程について
4.その他
1 振り返り
テーブル毎に(1)良かった点、(2)改善すべき点、(3)提案などを話し合い、ペーパーで発表。
全体的に開催地京都のメンバーの努力を労い、たくさんの準備に感謝。初めての人への配慮、時間配分への提案がなされた。
2 テキスト作成について
継続した活動の成果を活かせるように、どこでも、誰でも使えるようなテキスト作りに着手。メンバー6人が担当して進めている。
(1)サイズその他:A4版100P、1000円、1000冊
(2)対象者:一般向けではなく、組合など労働教育をやろうとしているところが「便利で使える!」ものにする。
(3)内容:今までの実践経験を盛り込む。経験的にやってきた事例を集めて、具体的なものにする。
(4)期限の予想:ファンド(助成金)の申請により、審査パスをねらう。08年12月中には仕上がるように。
★各地域で実践したものを、来月(11月)までにテキスト担当責任者に送る。
(5)06年作成の『誰でも学べる女性労働組合ガイドブック』韓国編は増刷しない。
3 今後について
(1)仙台は次回引き受けられないとの意見が出ている?
(2)福岡は助成金が取れるかもしれないので、ファシリテーターに来てもらえば、福岡で開催も考えられる。帰って話し合いたい。
(3)日程だけ決めて、「できるかどうか」検討したらどうか。
(4)地元は会場を押さえるだけで、ちらしや内容はACW2で検討、出し合うというやり方はどうか。
(5)仙台、福岡、北海道などが今月中に開催場所を立候補する。
(6)時期の案:1)08年6月、2)11月1日・2日、3)10月11日・12日
いずれにしても、一泊2日。2泊3日はハード(?)
4 グループ毎の振り返りを全体にまとめると
1.良かったこと
・DVDがすごく良い。
・資料が盛りだくさんで良い。
・KJ法は気付きが一杯と再確認――自分の考えを書き出し、それをまと めるからゆっくり考えられる。
・京都の新しい人とたくさん会えて良かった。
・「実は、私は・・・」が良かった。
・パワハラの映画とワークショップで、私だけではないことを知った。
対処法を一人で考え続けたけど、思い切って参加してすごく良かった。 元気が出た。
・気付かない部分を気付かされた。
2.改善すべき点
・集中力は90分までが限界。時間配分に工夫を。
・意見の背景に迫るディスカッションの時間が少なかった。
・経験のない人とある人がお互いに感じたことを話し込める時間が必要。 折角の機会に話を深めることができずに残念。
・相手のことをもっと知りたかった。
・ファシリテーターは欲張り過ぎた(伝えたいことが多すぎる)
・KJ法が初めての人への配慮や説明が不足している。
・言葉が分かり辛い。知っている人と知らない人とのギャップに配慮すべ き。
・誰かの意見に引きずられたり、自分の出した意見が違う感じでまとめら れた時に議論できなかった。
・発表の後に質問の時間が欲しい。
・内容が詰り過ぎ、盛りだくさん過ぎて、タイムキープが多い。思いが伝 わり切らずに進む。
・スピードに付いていけず、焦る。
・時間が長過ぎて、後半はエネルギーが尽きた。90分が限界。
・アイスブレイクが足りない。
・食事の時間が少な過ぎる(最低90分必要)。
・気持ちの共有の時間が足りない。
・知らない人同士が知り合える工夫が必要。初めての参加者と知り合い、 意見を聞きたかった。
・言葉が難し過ぎる。分からない用語の用語集が必要。
・慣れていない人への配慮が足りなかった。
・まとめていく作業について、事前に説明する必要がある。
・ひとつのワークごとに振り返り、共有し深め合う時間が必要。
・ワークの中で気付くことを目的にしているけれど、時間がない。
・事前に資料を渡すなどの配慮が必要。
・グループワークばかりで飽きた。
・模造紙に付箋を貼ることに飽きた。
・グループを変えても同じ人に当たったら、違うメンバーと交替するなど の配慮が必要。
・休憩が少なかった。
・ワークショップBは、2つのワークショップにしたら、もっと中身が深 められた。
・ワークショップCは、人事考課についての時間が少なく、初めての人に は理解できなかった。
・知識のある人とない人の差を埋めるものに対する配慮が欠けていた。
3.今後の対策として提案
・資料はテキストに入れよう
・KJ法の取扱いについて注意も必要――ひと括りにされることが嫌な人 も、はじかれる人もいる。議論の積み重ねを欠くこともある。出しっぱ なしで深まらないことの危険性もある。「やった気になる」ことは落と し穴でもある。枠に入らないコーナーを設置する必要がある。
・用語集を作る。
・初めての人が前提のワークにしよう。
4.その他意見
・パワハラについて――闘うことだけが道ではない。
・辞めることは怠けることではない。
・働かない選択もある。
・正社員化を求めるのではなく、パート、アルバイトでもいいじゃない
か。