ACW2 News
労働組合と労働契約法 6月14日の集会報告
6月14日の集会報告
当日は、移住労働者の集会、憲法集会が重なった上に、岩手、宮城の地震で東北新幹線が全面ストップ、東北地方から参加予定者が来れなくて、参加者36名と少なくて残念でした。
はじめに、代表の挨拶のあと、朝日新聞編集委員の竹信三恵子さんが、コーディネーターで北海道大学教授の道幸哲也教授から労働契約法の今後について、お話をしていただきました。お話は、労働法のシステムがどうであったか、個別紛争処理の増加の中で一定の紛争処理機構の整備ができたものの、実態はどうなのか、労働契約法の内容について、何が問題点なのか、それが今後労働組合に、どんなインパクトを与えるのか
いずれにしても、労働組合が強化され労働協約を締結していく力を持たない限り、従業員代表制度などが中核になっていく可能性が大きい。と改めて、労働契約法の弊害を感じました。労働者が権利主張できるように、教育が必要であり、NPOを立ち上げた。という内容の話を1時間15分にわたって労働法に素人の人にも分かりやすく話してくれました。
また、印象的な話は、いくら、いろんな法律を作っても
1)社会的支援
2)知識
3)きあい
4) 仲間
の4つがなければ変わらないという話は、とても共感できるものでした。
労働組合を、集団的なものへ変えて行くキーワードだと思いました。
その後、会場からは、合同酒精のパートタイマーの従業員代表選挙を闘った結果、会社の不当労働行為が激しくなったという報告を受け、意見交換をしました。休憩の後は、6つのグループに分かれて議論しグループ報告をしたあと、再び意見交換をしました。
正規と非正規の就業規則が違う場合は、それぞれの従業員代表を立てるのが民主的手続きであるという話や、就業規則の民主的な手続きで争われた事例が少なく裁判にする意味があること。などは、今後、全国で試してみる必要があると思いました。
また、組合強化として、教材として団体交渉ゲーム、すごろくなど面白い実践とアイデアも出されました。中身の濃い集会でよかったと思います。
6月14日 集会アンケートまとめ
1、 良かったこと
・労働契約法のわかりづらかったところが、すっきり理解できまし
た。でも理解したら不安になりました。
・映像やすごろくなど、色々なアイデアが聞けて刺激的だった。
・グループ発言する時間があってよかった。
・グループ討論、よかった。
・土曜日の午後だったこと。
・北大の労働専門の先生が個別の相談に乗ってくれたこと。
・女性特有の悩みを聞いてくれる「働く女性の全国センター」は、
素 晴らしいと思った。
・組合運動の工夫を考えさせられました。
・これからの労働をめぐる運動の課題が明確になった。
・労働契約法について少し理解できたと思う。
・
2、 気づいたこと
・もっとこのような活動を広めて、一人でも多くの人が労働者の権
利、認識を持ってほしいと思います。
・少し暑かったです。
・法的なことはともかく労働者同士(勤務先、仕事に関係なく)横の
連帯と団結意識があるのは重要だと思います。
・個別のことは良くわかりませんが、政治的には社民党、共産党がも
っと伸びれば最低時給がもっと良くなるはず。労働時間も。
・民間の個人加入できる労働組合の存在は非常に重要だと思います。
国、都道府県の労働関係団体は、体制よりで経営者に有利にできてい
る。ACW2の行動に参加したのは、2回目ですが、また機会があれば出
席しようと思います。
・道幸さんの本工主義的発言にあぜんとしました。正規の休講が賃
金 カット無い時に、非正規賃金カットするのは、差別そのものでは
ないでしょうか。
・せっかくの参加者、いろんな所からいろんな人が来ていると思う
が、そのことを知り合うことができなかった。残念。せめてアンケー
ト に「どうして参加したか」「一番関心のあること」「主張したいこ
と」の項目があっても良かった。
・多くの女性の経験や積極的な意見に元気ずけられた。
・やはり究極は、裁判に救済を求めることだということですが、これ
は司法改革の範疇ですが裁判は、訴える側にコストもかかる上、必ず
しも裁判官は、公平とは限らず、また被告が開き直るとさらに手間 かかかります。裁判制度は市民に利用しやすくなっておらず、必ず
しも救済となっていないのが実態です。
3、改善してほしいこと
・開始時間を守ってほしい。
・自分に発言できる雰囲気でよかったと思う。
・グループ討論が、時間が足りなかった。
・話し合いの仕方が良くなかった。みなで時間を共有するルール(全
員が平等に話せるようにするとか)を確認したほうが良かったと思
う。
・グループ分けも雑だった。くじ引いたのに意味がなかったし。
・もう少し、メインゲストよりも出席者(聴きに来ている人達)の討
論や意見交換の時間や(質疑応答の時間)がほしかった。休み時間
をもうすこし、前に倒して設けるべきだったのでは?