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記事のトップ > ACW2からのお知らせ労働契約法NO! 労働基準法・労働組合法の強化を!秋の国会キャンペーン
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労働契約法NO! 労働基準法・労働組合法の強化を!
秋の国会キャンペーン実行委員会(仮称)賛同のお願い
平素は、働く女性をつなぐ全国組織「働く女性の全国センター(ACW2)」の活動にご理解、ご協力を賜り、厚く御礼申し上げます。
さて今国会で、政府が長期にわたって考案してきた「労働契約法」の審議が本格的に始まります。
この法案は、企業が一方的に定めることを慣行としてきた就業規則を「労働契約」と位置付け、法的な規範を与えるものです。審議の中で、労働者委員が強く問題視した「解雇の金銭解決」や「労使委員会の活用」は見送られましたが、「就業規則による労働条件の不利益変更がいつでも可能」という制度は導入されます。ホワイトカラーイグゼンプションのようにマスコミが大きく取り上げ、世論の批判を浴びた法案については、政治的判断で取り下げられましたが、「労働契約法」についてはほとんど情報が行渡っていません。
就業規則は労基法89条により、就業時間、賃金、退職事項、服務規程、出向、配転、懲戒など広範な労働者の権利義務全般について規定するものです。しかし就業規則は、「労働組合または労働者の過半数を代表する者の意見を聞く」必要はありますが、意見がどうであれ、企業側が一方的に作成したものを労基署に届け出るだけで事足りるのです。
政府案は、第9条で労働条件の不利益変更を禁止しつつも、第10条の但し書きで(1)労働者の受ける不利益の程度、(2)労働条件の変更の必要性、(3)変更後の就業規則の内容の相当性、(4)労働組合等との交渉の状況、(5)その他の就業規則の変更に係る事情に照らして「合理的」であれば変更できるとしています。民主党の対案においても、第5条では「合理的な労働条件の定めがあり、労働者に明示すれば使用者との合意を推定する」、第23条では、「使用者の権利の必要性と、労働契約の内容が合理的であれば変更可能」と謳っています。また連合は「民主党案と政府案の調整協議を経て政府案に加筆・修正を加えて成立」との姿勢です。仮に民主党が対案を持って与党を追及したとしても、労働者の意見が率直に伝えられると期待することはできません。政府や野党が示す「合理的」とは、使用者にとっての解釈であって、労働者の意志や労働実態とは無縁のものになりかねません。
ACW2が就業規則に付いてネットでアンケートを取った結果、就業規則を見たことがない人が30%以上、全く見ることができない人が25.2%でした。労働組合が男性主導であることと非正規労働者の増大により、女性が政策決定の場(団体交渉など)から排除されている現状から、就業規則に労働者の意見が反映されることは皆無に等しいといっても過言ではありません。
「労働契約法」が成立すれば、一方的な不利益変更は日常茶飯事になることは容易に想像できます。事実、ACW2が行っている全国一斉のホットラインでも、不利益変更は正規・非正規を問わず使用者側の当然の権利として行使されている実態があります。法制化は、労働者の現状を改善することはなく、一層悪化させる可能性が高いのです。
このような現状を打開し労働契約法の立法化を阻止するため、私たちは秋の国会での審議に向けて労働者の現状を訴えたいと思います。よりよい労働条件と職場環境を確保するために、政府に対して提言する場として労働現場の当事者、労働組合、NPO、研究者などによる実行委員会「労働契約法NO! 労働基準法・労働組合法の強化を――秋の国会キャンペーン実行委員会(仮称)」を立ち上げたく、皆様のご理解とご協力をお願いするものです。活動は主として以下の3点です。
1) 就業規則の不利益変更の事例を集め、実態を知ってもらう。
労働相談ホットラインでは女性や若者、非正社員の労働条件が就業規則によって不利益変更された事例が多く寄せられています。
「産前産後の賃金保障が減額され、交通費のカットを提案された。異議を唱えたところ、退職勧奨と正社員からパートになれと雇用形態の変更まで迫られた」
「多数労組が、妊娠した女性の意見も聞かず育児休業休暇の除外協定を会社と結んでしまった」
このような声を集め、労働基準法すら守られていない現状、就業規則変更によって不利益な労働条件が押し付けられている実態を訴えたいと思います。
2) 労働基準法、労働組合法の強化を提案する。
今、多くの非正社員が職場で孤立しています。安心してユニオンに加入し、意見を言うためには、労働組合法の強化が求められます。最近、若者たちが、自らの生存権をかけて「生きさせろ」とフリーターや日雇い派遣のユニオンを立ち上げ、果敢に企業の競争原理優先主義に歯止めをかけようとしています。労働契約法は様々なコミュニティ・ユニオンの正当な活動を封じ込め、組合民主主義の機能を停止させかねません。また、労働基準法すら守られていない現状を考えれば、労働契約法は「会社やりたい放題法案」とも言えるものです。このような労働契約法に反対し、まず労働基準法、労働組合法の遵守を義務付け、法律の更なる強化が必要であることを訴えていきます。
3) 国会議員や多くの働く人たちの関心を呼び起こし行動する。
労働契約法案への関心は低く、その内容も十分に知られていません。何が問題なのかを発信し、働く人、国会議員への働きかけが必要です。
ぜひとも、この「労働契約法NO! 労働基準法・労働組合法の強化を――秋の国会キャンペーン実行委員会(仮称)」へのご理解をいただき、ここに皆様のご賛同を呼びかけます。
ご賛同くださる方は、10月31日までに、以下、ご記入いただき、FAX(03-5304-7379)までご送付いただきますよう、お願い申し上げます。
お問い合わせは担当:ACW2事務局伊藤まで
-------------------------------FAX 03-5304-7379------------------
上記行動の賛同人になります。(下記 事項について必ず記載してください)
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